超・余談
「ガンダムSEED complete Best」なるものを借りて、今日の作業中で聴いていた。
ガンダムSEED、いい曲多いなぁとしみじみ思った…。
昨今のガンダム作品の主題歌における、どのような曲調のものを扱うかという文脈を切り拓いたシリーズといえそうだ。
このアルバムに歌詞カード兼インタビューも載った小冊子が付いていたのだが、福田監督の発言「アニメと、製作された時の社会環境(政治経済等)は切り離せない関係にある」という旨の答えを見て、実に納得した。
自分がアニメを観る理由の一つにそれがある。
作品中において現実社会のどのようなバックボーンを重視し、課題点として見出し、作劇中における主張として訴えるのか。
ガンダム作品はそのジャンルの性質上、この点を実に重く捉えざるを得ない。
ガンダムSEEDが放映された時期、およそ2002年〜2004年。
20世紀末特有の「終末感」漂う時代を切り抜け、新たな世紀を拓いて間もない時代。
2001年のアメリカ貿易センタービルを倒壊させた、世界を震撼させた自爆テロ。
ビルが一瞬にして倒壊する映像の衝撃。
各地では紛争が続き、大きな問題としてはイラク戦争の勃発が挙げられるだろう。
「2001年問題」は何とはなしに乗り越え、日本では、着々とインターネットが普及しつつあった。
それでも、インターネット上における深い情報のやり取りは、その道のマニア同士でしかコミュニケーションを取ろうとしない、アンダーグラウンドな雰囲気は未だに残っていたようにも思える。
僕の思い描く21世紀初頭。
なんだかんだで、「世紀末社会」から抜けきれなくて、未だどこか緊張した空気が漂う時代だったように思える。
それ以前から話題になっていた少年の非行についても、件数が落ち着いたようにはみられない。
そんな日本。
そんな日本で制作されたガンダムSEED。
この作品から漂う「雰囲気」も、そんな時代特有のものを漂わせているように思える。
まあ、全話通しでは観たけど、深く掘り下げて視聴してないのであまり掘り下げたこと書けないな…。
とにかく、ガンダム作品の魅力のひとつに「その時代の社会環境を反映している」ということが挙げられると思うのです。
もちろんガンダム…というかアニメ、ひいては創作物全てに言えることではあるのだけど、ガンダムにおいてはその性質が特に強い。
現実社会の何かを反映して作品が創られることの何が良いか。
それを観たものに、現実社会での「何か」について考えるきっかけを与える機会が生まれる、ということ。
作品を通じて、現実社会へのフィードバックが与えられる。
これがあるからガンダム好きなの。
というか、こういう要素がある作品が好きなの。
ちょっと話飛ぶけど、
けものフレンズってその辺実に分かりやすいよね。現実の動物に興味関心を沸かせてくれる。
あとは作品の物語から伝えたいことに関してもそう。冒険もの、成長物語、仲間を想う尊い気持ち、なんかを実に分かりやすく伝えてくれる。非常に訴えてくるものがシンプル。
だからこの作品も大好きだね。
正直ここからまた「現実社会へのフィードバック」の話で繋げて長々書きたいんだけど、なんか止まらなくなりそうなので切り上げます。
とても要約して書くと、逆にこの「現実社会へのフィードバック要素」が薄い作品が溢れるという状況は、あまり健康的な状況ではないのでは…と思っている。
とりあえず!
オヤスミナサイ!