なんだかんだNHKおもろいよねぇ
歴史ヒストリアで観た、大和特集。
大艦巨砲主義も行き着くところで、当時日本の持てるリソースの全てを余すことなく発揮し作られたともいえる大和だのに、
変わりゆく戦争形態に対応できずほとんどフラグシップとしての役割しか終えられずに散ってしまった悲劇の戦艦、大和というのが個人的な感想。
一騎当千という幻想は、物量と質を伴う欧米の空を賭ける戦闘機たちによるシステマチックな攻撃の前にあえなく打ちのめされる…
人々の夢や、大和を通じてなされた呉の街の絆などというもの、「大和」などという古来から背負うその名も全て、すぐに沈められてしまうのだ。それも、「敵をわかっていなかった」ばかりに。虚しく、哀しい。
ただ思うに、それは一つの出来事に過ぎない。
歴史において、大和造船の際にもたらされた諸々の工夫から生み出された技術も、人々の繋がりも、未だに現代に生きている。
このことはまぎれもない事実そのものであり、そう思うと「大和魂」などといわれる精神は確かに日本という地に息づいていることはよく分かる。
というか、太平洋戦争末期の日本、まんまジオンの元ネタなんだなぁ。
数あるモビルアーマー群による一騎当千思想は大和の設計思想に通じるし、後付けながらオッゴの存在は人間魚類こと「回天」がモチーフだよね。
で…こういう番組観ると、「先人たちは頑張った、僕らも頑張らなきゃ」「真面目にならなきゃ」みたいな気になると思うんだよね。
僕はそうなる。
しかしこの感覚の抱き方も、どうも違う気がする。
というのは、その先人たちは、先の時代を生きる僕らに対し、少なくともその時代をより健やかに生きることを願いそうした筈だ。
であれば、健やかたらんとする精神に「義務感」「使命感」から成す自縄自縛のような感覚を持つと、かえってそれは枷になってしまう。
おそらく、このような番組への完全なリアクションは、単純に、知的好奇心を充足してくれることへの「知の喜び」や「満足感」程度でいいのかもしれない。そのようなポジティブなリアクションが、自身の何らかのタスクへの生産性を高めてくれて、結果として社会がより善い方向へと導かれるというのであれば、それこそが先人たちにとって本望であろう。
つまり、何を言われようが、僕の感想は、このようにいうしかない。
「戦艦大和、すげえええええええ!!!!!!!」
おわり。