無限のリヴァイアス Sere3「うなばらをこえて」キャプ
放送日=1999.10.20(水)18:00~18:30
脚本:黒田洋介
絵コンテ:吉本毅
演出:吉本毅
作画監督:ウエダヨウイチ
キャプをまとめていて、この回独自かもわからないのだが、
演出でとにかく気になったのは、ほとんどのカットに「右上~左下(もしくは左上~)のナナメ門に影をいれて淵を暗くしている」というものだ。
で、そのような処理を施しているカットは基本的に艦内の会話劇で、カメラがやや引き気味以遠の場合だ。
その後の回においてこのような演出があった回があったかは定かでないのだけど、
「画面に影をおとしてみる」演出を取り入れてみて、無限のリヴァイアスという作品の作風を模索していたのかもしれない、と妄想をしてみる。
なんせ、どうやら同作はOPをはじめとして話の流れやカットごとの人物描写にはほんとうに工夫がちりばめられているらしいからだ。
その「工夫」の一環として、このようなことをしていてもおかしくはない。
個人的に、これが「工夫」であった場合...
やはり無限のリヴァイアスという作品、決して人間描写自体は明快とはいえず、むしろ露になってしまう人々の生の感情、という後ろめたさを内包したような「薄暗いもの」ともいえる。また、全長約1Kmという、ひとつの空間としては巨大な、しかしそれを人生の場としてしまうにはあまりに狭く閉塞されたリヴァイアスという空間の「窒息しそうな感覚」を落とし込もう...という意図としての「工夫」であったのかもしれない。
が、こうまで考えて、ただディスクにフィルムを収める際の不具合だとか、いわゆる「脚そ考」的なものであったら、ただの深読み侍である。そうだとしたら、滑稽だ。