レールに乗らざるを得なくなったはずレールガン

もがくしょうもないオタクの脳内

プロット途中

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今日、ほんと久々に羽を伸ばして一日フルで休んだ。

ので、プロット作業に取り組んだが、二話目の最後まで詰められていないという有様。

 

筆遅いな〜〜〜〜…

けどわりと会話劇は個人的に自然な感じに出せてる気がしてお気に入り。

 

ちなみに今日、久々にヒトカラに行った。

で、気づいたことがあるんだけど、なんか僕の歌い方「怨念系」っぽいんだわ。

発声に根を詰めすぎる感じ。

だから、そういう雰囲気の哀愁漂わせるような曲調や声の曲ならいいんだけど、そうでないとどうも聞き苦しい感じがする。気がした。

ただの自己評価だから分からないけど。

 

女性主人公アリアと男性主人公のツバキのコミュニケーション書いてるんだけど、状況からなし崩し的に、共犯関係だとか、単純接触効果や吊り橋効果なんかを積み重ねたらうえでの「きっかけはあったが、それよりも気付いたら惹かれあっていた」ような絆というか情愛を描きたい。

 

 

 

 

「わたし、定時で帰ります」で無性に泣いた

尺の決められているドラマだから、物事が起きて問題の表出化と解決なんかはテンポ良く登場人物たちも有能かつある程度わかりやすく事象を描写しているというのは分かる。

6話目で、

「女性という立場を利用して異性クライアントとの同調を図り仕事の円滑化に繋がる」というポリシーを持った人物が描かれる。

 

しかし、最終的には男側が増長し、セクハラ問題に発展して、彼女は精神的に疲弊してしまうこととなった。

 

この自体の発覚も、彼女自身の告白などによるものではなく、事情に詳しい関係者だとか、近縁者たちの告発によってだ。

 

そのような描写をみて、僕は泣いた。

無償に泣けた。

 

正直なところ、この女性への同情というものではなく、このような出来事が起きてしまう社会というか、人が人の心を踏みにじることへの躊躇がなくなるような精神性のあり方が実在してしまうことへの絶望…つまり「想像力の欠如」を痛烈に感じてしまい、そして自身にも身近にフラッシュバックするような節があり、泣いた。

 

でも、根本的に僕が思うことは一つだ。

「どうして、だれかの心を侵してしまうんだろう?」

これだけだ。このことが、とても苦しい。

 

社会参画を成すプレイヤーならば、人とのコミュニケーションを、時として共同体の一員としても行動せざるを得ない場面が多々ある。

そうはいっても、人間は人間以上のものでは決してない。だから、その個人がもつキャラクター性は、良くも悪くも、どこかしら出てしまう。

 

その軋轢のもとで、「仕方がなく」動いてしまうことがあると、今度は個人間の心の中で不一致が生じてしまうのだろう。

根本的な思いだ。「あの人は、嫌いだ」とか、「あの人意味わからないや」とか。

 

だから、真意を伝える話し方というか…結局のところ、互いが、プレイヤーとしての自覚と誇りを以って接することがなければ、健全なコミュニケーション足りえないのかもしれない。

 

どうにも抽象的な物言いだが。

 

 

とにかく、「人の心を侵すこと」はなぜ起きてしまうのかというと、

執念や野心といった、我欲ありき、社会的成功欲ありきのもののための行動が、人間性ではなく、それによって得た「立場」や「権力」を借りての行動になってしまい、それを自らの力であると錯覚して増長する。

その余波は結局他者の人間性の無視や、結局自身の個人性を見失うことにも通じてしまうというものだ。長期的には。

 

だから、そうなってしまわないためには、僕は「純な愛」で何かをスキになることが大切だと思っている。

つまり、自分の取り巻きの社会的要因は全て取り払って、「私は、どんな存在か。何が、何をしている時が心底(絶対的に)好きで、生きているのか」を考えたときに、パッと浮かんでくるもの。

それを本当に大事にしないで生きてしまうと、多分妄執と隣り合わせの存在になってしまう気がする。

 

逆に、真に好きなもののことを忘れず、そのことを心血を注いでいれば、「愛の注ぎ方」がどんなものであるかはわかる気がする。

この「愛の注ぎ方」を理解することが大切で、要するにものの愛し方を知っていれば、人の愛し方、尊重の仕方も分かるのではないか…という主張だ。

 

 

 

 

わかってる。ロマンチストすぎる理屈だな。

でも、こんなことを思ってしまう。

 

生命は、前提として人が人を愛することから生まれたものであると思っている。

だから、根本的に、何かを愛する、愛したという感覚は、産まれた時から備わっているはずだ。

その感覚に素直になって、まずは楽になったみれば、奥底の愛ってなんだったかを思い出せるとは思うのだ。

 

 

 

 

 

 

 

今年のやる事を決めた(資格取得、そして創作活動)

可処分時間の使い方を、そのように定めると決めた。

そして、割り切ることがある。

 

・お絵かきの上達

ガンプラを作る

これらは…割り切る!!!!!

つまり…趣味としてオミットするということだ!!!

 

そもそも上記は、惰性的にやっていた部分があった。ガンプラはいいにしても、お絵かきだ。これは取り組みが、中途半端であった。

なので、今年は、30秒ドローイングを嗜む程度や、設定ラフを描くときくらいに描く、というくらいにする。

手の動かし方を最低限忘れない程度に留める。

具体的目標を定めないお絵かきは、やはり上達がなかなか見込めない。となると、一度諦める。

 

ガンプラに関しては、6月だけはドッと作ろうと思う。プレバンで3つくらい注文をした筈なので。これを作るときは、開き直って、とにかく楽しんで作ろうと思う。

 

で、切り捨てて何をするかというと。

タイトルの通り、資格取得を画策している。

今年とりたいもの。

 

①ITパスポート(7/23受験)

②webライティング検定(8/24受験)

③天文宇宙検定2,3級(10/20受験)

 

僕は、資格取得で落ちたことがない。これだけ書くと、自慢のように聞こえるかもしれない。

しかし実態は、「自分くらいでも取れそうなものを選り好みして、それなりの難易度のものを選択して受験している」から、落ちたことがないのだ。今回受験する3つも、ほぼもれなく、「自分でもとれそう」なものとして選択した。

しかし、それでも今回はちょっとばかし挑戦をしているかも、という難易度のものを選んだ。特に天文宇宙検定の2級。

やるからには、どれもストレート合格をしたい。

そして、僕には、これら資格を取得する目的は、例えば社会的成功を得たいとか、実務に使う実用的資格であるとか、全くそういうことではなく、「自己の研鑽」や、「自身がオタクとして正しくあるための知識として必要であろう、アイデンティティとして依拠できるもの」といった理由からだ。

そして、資格という『箔』がつく。つまり、社会的価値というか…オタクとしてのステータス足り得るのだ。

しかし、なんと独りよがりで、哀しい動機だろうか。「優れたオタクでありたい」それだけのために受験するともいえよう。

ただ、僕の心の声に従うと、もうそういう道しか選べない。

僕はもう、自身の社会的ステータスなど、なんら望んでいないことに気づいた。

ただ、インフルエンサーとしては、正しきあるべき姿を見せたいと思っている。

そのための行動の一つであり、今の少ない可処分時間の中で、妥協したうえで、そして自分にとってギリギリ現実的な目標を定めたというワケだ。

 

同時に、自身に蔑称としての『資格マニア』の気質があるのかもしれないと、そして、そうなっていく人々の心情を理解できる気がした。

 

エリートであることは望まないのに、エリート・オタクであることを望んでいる。嗤える話である。

 

しかし、そのようなシニカリズムは、もはや僕にはどうでもよく、手を動かしたいのだ。

そうでなければ、おかしくなる。いや、なりかけていた。今も再び、そうなりそうなのだ。

 

僕は思う。真にやりたい事が有るならやりたいようにやって、結果的にそれが社会とコミットメントを成せばいいじゃないか。

ただ、それが『真にやりたいこと』であり、やりつくすまでやる』ことができれば、の話でもある。

そして、書いている僕が自分でビビっている。

自分の程度は知っている。自分というカードはあまり良いものではないかもしれないが。正しく効果的に使い、強くするなら、今の方針でいくということだ!!

 

 

 

で、創作活動。

これは、「今年中にプロットを終える」くらいに目標を下げた。

理由としては、知識として確立されているもの(資格)を取得する過程のインプットを創作に活かしたいと思い、であれば資格勉強が優先となるということ。

そして、ともすれば、会社から資格取得の支援金が出るだろうからだ。

また、「小説を書ききる」ことと、「特定の資格を取得する」ことでは、自分にとって後者の方が身に入りやすいものであり、まずはそちらを片付けるべきだと感じたこともある。というのは、目標が具体的かつ明確であるからだ。取得する資格も定められていれば、そのための必要な点数も明確である。

 

更にいえば、僕は今年会社を辞めた後は、少し長い間バイトで食いつなぐつもりでいる。

その間に創作活動に多く時間を充てようと考えている。

多分だが、仕事を辞めたからとて、時間の使い方にとても悩むだろう。少ないと嘆くだろう。

 

が、それは生きている限り、おそらく永遠に続くものだ。

であれば、今、こうして時間の使い方や、自分というカードをどう切るかを定め、「やってみる」ことで、人生での指針や基盤というか、ルーティンを確立するのも良いかと思う。

 

 

 

オタクの多様性/原田まりるさん好き

 

作品バブルもどんどん膨らむ昨今では、需要の仕方もさらに多様化し、消費者がどのような活動をするかも、可視化が難しくなってきた。

可視化が難しいということは、オタクのカテゴライズの仕方も非常に複雑であり、「ステレオタイプなもの」が何を指すのかは、もはや不明であるとすら言えてしまう気がする。

 

しかし、世の中にありふれる多様なオタクいえども、必ず共通するであろう事実のようなものは、一つ確かにある気がするのだ。

 

それは。

 

『当人が好きな作品の登場人物等固有名詞は、必ず間違えず覚えている』ということだ。

 

 

 

本質的に、当人が「我々の側」であるかそうでないかは、これによってすぐに判別することができる。

わかりやすい事実としても、直感的にでも。

 

 

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最近、細々と本を読んでいた。

読んだのは、原田まりるさんの「私の体を鞭打つ言葉」「ニーチェが京都にやってきて〜」だ。この2冊は、読みやすく共感する事も多く、スルスルっと読了してしまった。

 

「ぴぷる」は本日届いた。かなり読みたいのだけど、先の読了した本の内容を反芻し、インプットする作業が終わっていないなぁと思い、それを踏まえて読んでみようと思う。

(が、哲学とはそのような知識として蓄えるようなアカデミック性とはかけ離れた性質をもつものだという理解もある。

とすれば、インプット作業をするということは矛盾しているような気もするが、僕はそれをする。

というのも、机上の知識として蓄えておくことで、自分の創作へのアイデア源としたいからだ。これを行うことは、実生活と創作の2点において役立つ行為だと信じられるからだ)

 

原田まりるさん、「人間ってナンだ?」から知ってハマってしまった。

まず、あんなアカデミックな雰囲気の番組に、ナビゲータとしてついていけてる人、そしてめちゃめちゃ美人で、何者なんだと思ったこと。そして、理路整然と、ハキハキとした語り口で物事を聞き、語るその姿に説得力を感じたこと。

そう思い調べてみると、とても魅力的な経緯の持ち主だということを知った。

これはとても衝撃的で、この人のことを知りたいという気持ちもあり、本を買ってみた。

すると…とても自分に馴染む内容であり、好きになってしまった次第である。

 

 

どうでもいいけど、僕もAI作ってみようかなと、何となく考えている。

人間は、色々やってみるべきだ。

ただ、補給線をやみくもに伸ばすようなやり方ではなく、ある程度頭を使って、投資するように、「ドッと」やってみるべきだ。

 

僕たち日本国民は、曲がりなりにも先進国民である。

それは、世界的にみれば、生まれの時点で、非常に裕福な立場に置かれていることを意味する。

好むと好まざるとに関わらず、ある程度の投資を生前から受けて、昨今の日本国民はこの世に生を受けているというわけだ。

 

話は飛ぶが、星の誕生の話をさせてもらう。

この宇宙には、地球のように岩石質、鉄成分を多く含む星が数多存在する。

星の一生や大きさ、といった諸要素は、形成時点でどれだけの構成物質が吸収合体ができたかによって決まる、といっても良いだろう。

当然、たくさんの岩石、鉄を含んだ星は大きく、長く生きられる。そうでなければ、小さく短かな命だ。

 

そのような言い方をすれば、宇宙にもあるのだ。

大きく長く生きる「先進国的な星」と、小さく短かに生きる「途上国的な星」が。

 

では、地球を「先進国的な星」であるとしよう。

地球は、長く生きるにつれて、星の内部に有機物質を宿し、やがて生命を誕生させた。

誕生した生命もまた、時の流れに従い、生きるために、姿形を変えていった。

主観的な話をして申し訳ないが、この歴史は「美しいもの」だと思う。

 

この「美しい流れ」は、潤沢な資源に恵まれた先進国たる「地球」ならではで発生し得たことだ。

 

さて、話を日本に戻すと。

世界規模でみれば、潤沢といえる資源をもって命を保証された日本も、先の話の地球のように美しい流れを作り得るのだと、僕は信じている。

 

しかし、美しい流れは、やはり構成要素それぞれが、美しくあるためのナニかをしなければ、流れたり得ないのだと感じてもいる。

だからこそ、思うのだ。

「人間は、(考えをもって)色々やってみるべきだ」と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミュウを考える

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おもろい。けど軽く頭痛くなる。

そして、僕の考察は、なんか割と単純な足し算掛け算みたいなことしかしていない気がすると実感する。

産業作家として生きている方々は、諸々のテクニックもあろうが、それも手段の一つとして、色んなハッタリをも見せながら、掛け算とかそういうこと以上のものを魅せている気がする。

そういう風に描かれて、計算式としては複雑なんだけど、回答自体はすごくスッキリハッキリしているというか。

 

僕のは、計算式もやや単純で、回答も案外単純な気がしてきた。が、そういう風に揺れることは、禁物である。

それを、自分を貶め、諦めることを正当化してしまう理由にしてしまうと、自分で自分をつまらなくしてしまうからだ。

ポケットモンスター マーズ/アース 1話「焦燥」前半

___青い空の向こう。その星に、こことは違う別の大地があることを、私は知っている。
その上を、踏みしめてみたい。
空気をいっぱい、吸ってみたい。
そこには、どんなポケモン(あなたたち)がいる?どんな人たちがいる?
私には、まだ見ぬ「あなたたち」を、人たちを、好きになりたいって思う..._____

 

 


標高が高いからか、適度な湿気と、速く流れる雲が、まるで時の流れを急かさんばかりの景色の移ろいを見せる。
さらに、この日はたまたま、何時にも増してにわか雨が幾度となく通り過ぎる日であった。
しかし、日差しは、大地にその明りを差し込むことを忘れてはいない。
それが、通り過ぎた雨にさらされた緑たち、つまり森を形作る木々たちに付着した大小さまざまな雨粒を照らすのだった。

やや勾配の急な森の中に、川が流れていた。
上流から、澄んだせせらぎの音の調べと共に流れるその川には、生命の拠り所を思い出させる清涼感があった。

その心地よさに惹かれてかは分からないが、川の近くに、ぽつんと人影がたたずんでいた。

艶やかな深い菫色の髪を生やし、木の実を模したであろう赤い髪留めをアクセサリしている。
揺れ動くたび、髪留めに取り付けた亜麻色の飾り糸の束をなびかせた。
細く華奢な体つきで、琥珀を思わせる色の瞳は流れる川を捉えていた。そのシルエットは、紛れもなく少女のそれであった。


少女は今、川から水を掬っては、バケツにためこんでいる。
その作業も半ば、5つあるバケツの内、水を入れるのも3つめに差し掛かった所で、少しづつ物思いに囚われていった。
ルーチンワークに慣れ、眼前の作業のことよりも、雨に濡らされた衣服に自分の体が冷やされることよりも、
次第に自身の内面に興味が移ってしまうのが、彼女のパーソナリティの一要素であった。

 

 

「ちょっと...ロマンチックすぎるだろうか」
はっと思わず、少女は独り言つ。
現実認識のために、想いを口にしたはずだったが、しばらくすると彼女は再び空想を始めた。
水を掬い、バケツに入れるその所作は、いささか機械的であった。

 
___いつだったかの私は、よく「向こうの世界」に思いを馳せていた。
だから、できるだけその世界のことを知ろうとした。
気が付けば、たくさんの頭のいい人たちが、世界について一生懸命に書いた"ページの束"を、読むようになっていた。

そのページたちが、頭のいい人たちが、『紙』から教えてくれたことは、たくさんあった。

世界は四角くない、ということ。
私たちの星と、あの星は、地続きであるように書いている、と思ったこと。
あの星は、ここよりずっと、生きるのが大変な『辛い場所』だ、ってこと...!


そんなことを知ったから、ロマンスを抱きすぎていたなとか、馬鹿げているなとか、少しばかりか内省というか...自虐するのだけど。
それでもやっぱり、私は"あの星"のことが気になっている。

だって、"この星"は広いのに...父さんも、母さんも、知ろうとする私を拒むの。
"あの星"を調べるのって、現実逃避ですか...?_____


「そんなことよりも___」
この水を飲む、あの子たちのことを思おう。
たくさんの子たちが、この川のそれがおいしいものだと、きれいだと知っている。

5つのバケツを、川からすくいあげた水でいっぱいにした少女。
立ち上がるとすぐに、口を両の手で覆い、彼女は大きく声をあげた。

クリムガンさん」
叫んだ後、彼女は周囲をぐるりと見渡した。自分が「クリムガン」と呼んだ"その者"の姿は、しばらく姿を現さなかった。

「それでも、くるよね」
先ほどの澄んだ大きな声とは一転して、落ち着いたトーンで、誰に聞こえるともない平坦な語り口で、ふたたび声を漏らすと、
少女はそこに座り込み、近くに置いてあった本を手に取り、それを読み始めた。
人気が少ないからか、彼女は先の声の調子のまま、ページに記されているであろう文字を声に出して読み続けていた。


幾分かページをめくったとき、少女の背後からゆったりと、しかし力強く重々しい足音が大地を踏みしめる音が、
彼女の耳朶に少しづつ大きく響いてきた。

「きてくれたね、こんにちは!」
少女は、自分の元を尋ねた"その者"に、明るく声をかけた。
背丈は少女と同じほどで、同じ二の足で動く者だが、体格や身体的特徴がまるで違う。
ゆったりとした所作だが力強く地を踏む仕草からは、少女と同じほどの身長ながらも、確実に彼女とは違う『風格』を漂わせていた。
体の節々から突き出た、硬く鋭利な棘と呼ぶにふさわしい体内の硬質化したたんぱく質
そして、頭の先から首元までの目立つ赤色のマスクとも呼ぶべき立派な色の皮膚が、"その者"の風格を強調していた。
"その者"。少女がクリムガンと呼ぶポケモンだ。
"その者"、すなわちクリムガンに出会うなり、彼女は肩を優しく撫でたのち、そこに接吻をした。

クリムガンは、自分に触れる彼女の瞳をおもむろに見つめた。
少女も見つめ返し、閉じた口角を緩める。目が合ったときにほおずりをしたが、
今度はクリムガンは大きな腕で彼女を優しく、しかしすぐさま振り払った。

「ごめんなさい!」
直後、少女は半歩ほど後ずさる。その後、足元におかれたバケツたちに目をやったのち、

「それじゃあ、お願いします」
と、懇願するような眼をクリムガンに向けるのだった。


それから1キロほど、時間にすると数十分ほど、少女とクリムガンは森の中を歩み進んだ。
クリムガンは、両肘をほとんど直角に曲げ、そこにバケツの取っ手を引っ掛け、さらに両手でもバケツを掴み、総計にして実に4つものバケツを一人で、いや一匹で運んでいた。
対する少女は、一人で1つのバケツを持っていた。

光景そのものは、クリムガンの方が負担がかかっていることは明白であった。
しかし、彼(彼女)はそのような自分の扱いに反抗の兆しを一切見せず、少女と歩を進めるのだった。
______________________________________

 

先の森から、少女とクリムガンが歩いてくる。

 


「アリア、おかえり」


一人と一匹に対し、女性が声をかけた。
アリア。それが、クリムガンと共に森を歩いてきた少女の名前だ。

「母さんただいま!」
アリアは、すかさず、溌溂とした声色であいさつを返した。
それまでの作業の疲労などは、全く感じさせないような表情の健やかさを見せていた。

アリアが声をかけた女性が、少女の母であった。

 

「あら、クリムガンさんご苦労さま。アリアにいいように使われて...」
全身を巧みに使い、水の入ったバケツを運んできたクリムガン
そんな彼(もしくは彼女)をねぎらいつつ、アリアをからかった。

「そんなこと!...ね、クリムガンさん」
アリアはしかめっ面をして、母の小言を否定してみせると、すぐさま表情を柔らかくしてクリムガンに同意を求めてみせる。
クリムガンは、彼女らの言葉に対しリアクションをみせるでもなく、静々とその場にバケツを置き始めた。


「嫌々やっているんでないの?」
自分の感情を進んで表に出そうとはせず、黙々と仕事をこなすクリムガンを横目に、母はクリムガンの行動をそう評した。
「そう、じゃないよね。」
アリアは、クリムガンが自分のスキンシップの一部を受け入れてくれているのだから、この"仕事"を厭う気持ちはないだろうと感じていた。
直後、ほおずりをした時の彼(彼女)の反応を思い出し、言葉に詰まりつつ、母の言葉を否定することとなった。

「いやなら、言ってね。じゃなくて!見つめてね!」
アリアは、クリムガンが声でなく、仕草で気持ちを訴える性格の持ち主であると感じていた。

 

「ありがとう、クリムガンさん」
「ありがとっ。...あ!あの子たちったら」
"あの子たち"。皆、大きさに程度の差はあれども、大抵が体長1メートルにも満たない、クリムガンよりは明らかに小柄なポケモンたち。
オリーブグリーンの体毛を足先と顔の一部を除いた全身に生やし、首元から背中のてっぺん、そしてしっぽにかけて、文字通りに生えた草が何より目を引く。
子羊とも呼ぶべき姿をした彼ら(彼女ら)は、メェークルと呼ばれているポケモンだ。

メェークルたちは各々一斉にクリムガンの下に駆け寄る。
子供ながら高いとは言えないトーンだが、しかしよくとおる声で、多くの彼ら(彼女らが)メエ、メエと声をあげ何かを訴える。

クリムガンは、メェークルたちに駆け寄られながら、
ゆっくりとした所作でその逞しい両腕で数匹のメェークルを持ちあげては、天を仰がせるように抱えたままの両腕を高く振り上げ、
低い声で自身も鳴き声を発していた。

持ちあげられなかったメェークル達は、例えば自分も抱き上げてほしいとばかりの眼差しをクリムガンに向け、懇願するように鳴き上げる者、
勢いよくバケツの水に口をつけ、喉音を鳴らしつつ体を潤す者など、勝手気ままな行動をとっていた。

「アッハハハ。クリムガンさん人気ねえ」
茶化すように、母は笑いながら言う。メェークル達の行動を制しようとはしていなかった。
「あの子たちと、好きに遊んで!みんな、クリムガンさんに乱暴は、『めっ!』だよ」
アリアは、メェークルたちの気ままな行動を制するでなく、クリムガンを困らせる事はしない程度に、やんわりと釘をさす程度に声をかけた。

 

それから少しの間が空いて、
「アリア、あとは母さんが...」
母は思い出したように、アリアに声をかけた。
言葉は多く省略されていたが、アリアの仕事を引き継ぐ旨の発言であった。
「ううん!私、ゴーゴートたちのこと、気になるから」
しかし、そんな母の言葉を遮って、彼女が言い終わらぬ内にすぐさまアリアは返事をした。


「母さんも、『あいさつ』に行くんでしょ。」
アリアの母には、仕事があった。
それは『あいさつ』____
すなわち今いる土地の領主に対し、引き続き居住権を獲得するための許しを得るため、一家の代表者の随伴者として、交渉に赴くことを指している。
アリアの一家は、遊牧民とも呼ぶべきか、移動型生活を営んでいた。
そして、『あいさつ』に行かなければならないくらいの時間を、ここで一家は過ごしていた。
「ええ、父さんと行ってくるから、あとはよろしくね」
そう言い残すと、すぐさま別の方向へと振り向き、早足で進み始めた。
「うん」
平坦なトーンで、アリアは言葉を返す。


それから数歩歩いた所で、母はアリアの方へと振り返り、
「アリア、ここで暮らして、慣れた?」
そう少女に問うた。


「そういうの、今聞くんだ」
少しの間をおいてから、アリアは伏し目がちに、そして母から視線を逸らし、独り言ちるようにぽつりと言葉を発した。

「え?」
思いもよらない返事であったとばかりに、母は目を丸くして聞き返そうとする。
「あっ。なんでもなくって!行ってらっしゃい」
アリアも、自分が思わず発した言葉に戸惑ったが、すぐに落ち着いた抑揚で母に声をかけた。

 


_____父さんも母さんも、私のことを好いてくれるのはわかる。
でも。たまに、私のことを見てくれていない気がして、それが何というか寂しくて。

特に、母さんは。
私たちの今が、ゴーゴート(ヒツジたち)やクリムガンさん達がいてくれるからだって、分かっているのかな。
人がいるから、生活圏ができて...それを辿るために『あいさつ』をすることは、分かるんだけど。
でも...今の私たちって、『私たち』だけじゃ生きていけないのに。__________

 


アリアは、今度は別の場所へと歩み始めていた。
先の、母やクリムガン達とやり取りをしていた場所は、いわば生活拠点のようなものだ。
そこには子供ポケモンたちを育てる舎や、アリア達家族の家が建てられていた。

彼女が向かう先には、先のメェークル達が大人になった姿、"ゴーゴート"達が集団で過ごす放牧地があった。
「オオヒツジたち!こんにちは」
数十はいるゴーゴート達。彼らは一体に生えた木に実った果実を食していた。
アリアが"オオヒツジたち"と呼ぶ者たちに近寄ると、すぐさま一匹の犬の姿をしたポケモンが彼女の下へ駆け寄った。


「ガーディ!なに?」
その子犬ポケモン、"ガーディ"は、立て続けに何度も吠えては、自分の真後ろの方向へと振り向き、また彼女へ吠え掛かってみせた。
ゴーゴート達の群れに、異変があることを知らせる仕草であることは、アリアにはすぐに分かった。
ガーディは、"異変"が起きた場所へとアリアに案内するように、小走りで動き始めた。
彼女もその後へ続く。


「...アッ!」
そこには、周囲の木々をなぎ倒し、地に落ちた木の実を踏みつぶし、挙動不審とも呼ぶべきか、
しかしそう形容するにはあまりにも雑で暴力的に乱れてみせるゴーゴートの姿があった。
周囲のゴーゴート達は、彼を恐れて距離を置いていた。


「あなた、エルだ!」
暴れていたのは、アリアが"エル"と名付けていたゴーゴートであった。
少女には、エルがどうして暴れていたのか、薄々察しがついていた。


「エル、落ち着いて、落ち着いて、...ワアッ」
エルのもとへ、恐る恐る駆け寄るアリアだったが、彼は制しようとする彼女のことなど全く無視して、一直線にあらぬ方向へと駆けていってしまった。
走る速さと力強さに、アリアは息を呑んだ。


「アッ...エル!」
そう声をかけたのも束の間、エルは森の奥へと行方を晦ましてしまった。

「ええと...」
彼女は一瞬だけ逡巡してみせたが、すぐに表情を引き締め、
「ガーディ!ここにいてねっ」
そうガーディに声をかけるのだった。
バウ、とガーディは勢いよく一声する。人間でいえば、「承知した」というニュアンスであろうことは、アリアには考えるまでもなく分かっていた。
「ビィ!」
"ビィ"。この名も、放牧地に過ごすゴーゴートの一匹の名だ。
呼ばれて近づいた一匹のゴーゴート___つまりビィは、彼女の下へとすぐさま駆け寄ると、前足を折りたたんだ。
アリアはすぐさまビィの背中に跨り、ビィの頭部に生えた太く立派に生えた二本の角の根本を両手でしっかりと掴んだ。
「行って!」
すぐさま、ビィは先のエルが駆けて行った方角へと走り始めた。


_____________________________________

 


先の放牧地から、数キロ離れた森の奥に、エルはいた。
「エル!」
彼(彼女)の姿を捉えたアリアは、すぐにその名を叫んだ。
直後、エルの頭上に、10匹はいかない程度の、黒い鳥ポケモンたちが翼をはためかせ、集団でけたたましく声を響かせている様子がみえた。
エルは、この鳥ポケモンたちとひと悶着が起こしてしまっている。アリアはそう感じた。


ビィの背に乗ったアリアの存在に、エルはやがて気づく。
しかし彼(彼女)の瞳の色は、家族や仲間を見るそれではない。鋭く、しかし何を捉えているかも定かでない怒りの眼差しを少女に向けると、
すぐさま力任せに突っ込んできた。
「エル!ちがう!アリアだよ!」
焦るアリア。一瞬にして距離を詰めるエル。
それでもエルを説得しようとするが、もはや止まりそうにない。
「ワァッ...」
エルから、突進を喰らう。怖い...!痛い...!
観念したかのように、アリアは思わず声を漏らすと同時に、強く目を瞑る。

 

ぶつかるっ...______

 


「_____、_____!」
見知らぬ人の、そして見知らぬ声が、少女の耳朶を打った。

エルがアリアとビィに接触しようとしたその瞬間、側面から疾風の如き速さで、一つの影がエルにぶつかっていった。
強大な運動エネルギーが皮膚と内臓に衝突する鈍い音を、アリアは認識した。


「アレ...?どういうの?」
目を見開くと、エルは近くにはいなかった。
エルは十メートルは下らないほどの距離を跳ね飛ばされ、その場にうずくまっていたのだ。
「あっ、エル」
倒れこんでいるエルの姿を視界にとらえたアリアは、ビィの背中から降りると、すぐさま彼(彼女)の下へと駆け寄った。


「鳥さん...ヤミカラスもだ!もしかして、そういう...」
エルの近くには、もう一匹、地面にうずくまる黒の体色をもつ鳥ポケモンがいた。
少女が"ヤミカラス"と呼んだポケモンだ。
取り乱したエルが、何かの拍子にヤミカラスを傷つけてしまったのだろう。
アリアは、そのような事情を察した。
倒れたポケモンに駆け寄る少女の頭上に、黒い鳥ポケモンたちの影が近づいくる。


「仲間たち!ゴメンナサイ、私、違ってて!」
報復攻撃とも呼ぶべきか、ヤミカラスはエルの下へ駆け寄ったアリアのことも、敵と認識したのだ。
群れの内の一匹が、足先を大きく開いて、少女の頭上へと急降下してきた。

「ワァッ」
思わず少女が声を上げたその刹那、またも別の影が、そのヤミカラスを追い払った。


「あっ、また...」
間一髪、少女は窮地を脱した。その自体を未だに飲み込めず、安堵と不安の声音を混じらせた様子で彼女はつぶやいた。
アリアはふと、影の主は誰かを確認するために周囲を見渡した。

視線の先には、人影があった。
背丈は彼女よりも明らかに一回り大きい。全身を纏っているのは、衣服というよりも、装甲や鎧というか、そのような物騒な言葉で形容すべきものだった。
ましてや、頭などは、本人の顔は一切覗かせない、『兜』のようなものをつけていた。
『目』や『耳』に相当するであろう部位は確認できたが、口や鼻といった部位は装甲で覆われている。
そもそも、これが兜なのではなく、この人物の顔なのかもしれない。
この人物の背格好は、それまでの少女の生活とは明確に切り離されたスパルタンな風貌であった。その異質な雰囲気に、彼女は思わず息を呑んだ。

そして、人影の隣に、彼女の知らぬポケモンの姿が見えた。
その人物は、大きく声を張らせ叫んだ。
直後、見知らぬポケモンが両の腕から生えた鋭利な爪を振り上げ、それをヤミカラス達の群れへと勢いよく振りかざした。
怯んだヤミカラス達は、その場から飛び去って行くのだった。
人物は腰につけた手のひらほどの大きさの球状の物体を、隣のポケモンにかざした。
一瞬にしてポケモンは縮まり、一帯の光となってその球の中に収められた。

「あ、あの」
声をかけていいものかどうか。
悩みはしたが、おそらく自分を救う意思で動じてくれたであろうこの人物に対し、アリアは戸惑い気味に尋ねた。

「_____、___?」
返事をしてくれた。でも、聞き取れない言葉だ。
リアクションはあったが、言葉が分からない。
それでも、この声の抑揚は、暖かみの感じられるものだと、アリアは思った。

「......あ、あの、ありがとう、ございます...」
彼女は、自分の意思だけは伝えようと、この人物に礼を言うのだった。

直後、少し奥から低い声が聞こえたかと思うと、声の主は眼前の人物を跳ね飛ばしていた。

起き上がり、意識が戻ったエルが、この人物に突進を仕掛けていたのだ。
「エルッ!」
困惑した表情で、アリアは思わず声をあげた。

「エル、おちついて!大丈夫だよ。とにかく、危ない人じゃないと思う」
アリアは彼(彼女)にそっと近づく。もうエルは、暴れる素振りを見せなかった。それでも、呼吸は乱れているのか、鼻息をすん、すんと鳴らしている。
今の突進は、少女の眼前の人物が、少女の敵であると判断したから起こした事なのだ。
そう、アリアは察した。

「エル、あなたも怖かったよね。新しい体で、戸惑っているんだよね。大丈夫だから...ありがとう、エル」
アリアは両手で優しくエルの頬をなで、その後、そっと口づけをした。
やがて、エルは平静を取り戻すと、その場に眠り込んでしまった。

「あの!」
アリアは、今度はエルに跳ね飛ばされたその人物の元へと駆け寄った。
「大丈夫、ですか...?」
おずおずと近づきながら、その身を案じるように声をかける。
ふと、アリアはその顔を覗き込んだ。

先の"兜"の目元とおぼしき部分は、エルの突進を受けてだろうか、割れていた。
ひび割れた隙間からは、この人物の瞳が見えた。
これはやはり、兜だったのだ、とアリアは少し安堵した。

 


あっ..._______


思わず、その人物とアリアの眼が合う。
互いの目が合ったのだと、はっきりアリアは確信した。

 

 

 


___エルも、ヤミカラスも倒れていれば、この人だって倒れてしまっている。
それなのに、この人を見たとき、『向こうの世界の予感』に、圧倒されてしまった。
みんなのこと、診なきゃ。でも_______

 

 

 

でも、私は...!


アリアにとって、冒険の日々の黎明が見えたようだった。
彼女の前にいる人物にとっては、この出来事は「戦い」であるとか「戦争」の始まりを形容しても、差支えのないことであった。

毎日更新やめます

つっても、火曜日は創作の進捗報告記事あげるので、最低週一は更新することになるかな。

 

毎日記事を書くのも、その日一日の多少のアウトプットになるし、課題となるから悪くはないのだけど。

 

でもやめる。

毎日記事を書く時間を、他に回したいと思ったからです。例えば、創作活動もそう。

 

そして、毎日記事を書くことで、かえってブログの話題がバラけているということ。

 

話題がないから、雑多で薄味なことを書いたり。それは、まぎれもない「悪文」だ!

 

なので、今後の記事は、毎度何かしらのコンセプトに沿ったものになると思う。そして、そうするように努力します。

 

単刀直入にいえば、こんな雑文書くよりやることがある!ということだ。

仮に、アウトプットをする、つまり記事を書くとしたら、今までの小出し小出しなんかでなくて、一度に悩みつつババっとたくさんやった方が良いかなと思った次第である。今更気づいたことだが。