イデオン視聴中
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またもやAmazonプライムビデオでイデオンみてる。
ぶっちゃけ途中まではながら見で、正直BGM程度の感覚で流し見してた。
イデオンがどんな存在で、作風やオチも大体しってるから…。
でも途中から思わず手を止めて観てしまうようになった。14話当たり?カララがバンダ・ロッタに自分を撃ちなさいと言い放つシーン。
あのシーンで、登場人物同士の生の感情をぶつけ合っている様子が伝わってきたし、鬼気迫る間の取り方、演出だったと思う。
そこからめちゃ面白く感じるようになった。
その次の話のコスモが自らの死を痛感してからの精神不安定、それを怒りで乗り越える姿…
そんなコスモに呼応するかのように新たな力を発揮するイデオン、叫び声のような音をあげる…
この辺りの一連のシーンは、全方向に射出されるミサイルの迫力も相まって本当に胸が熱くなった。
主人公の感情に呼応して力を発揮するメカ、
咆哮ともとれる音をあげるメカ等、
エヴァはじめこれまでのロボアニメ等のルーツにもなってるのかなぁ。とか思ったり。
そしてコスモの「身近な者の死をきっかけに、敵を徹底的に叩く決意を固める」ことは、
少年漫画的な覚醒シーンともとれるんだけど、
どこか物悲しさというか、やるせない感情すらおぼえさせられた。
というのも、このシーンは、コスモにとって「自分たちとバッフクランが和解することは永劫ありえない」と考えることがはっきりと分かるシーンだからだ。
その次回では、敵を倒すために、交渉に応じたと見せかけて奇襲作戦を仕掛け、見事その敵を倒すことに成功した。
「生きるか死ぬか」という状況においては、手段など選んでいられず、姑息ともとれる方法だとしても相手を出し抜かなければならない。
そしておそらく、このような戦法がとれたのは、「サムライ」と称されたバッフクランでないコスモ達だからこそだったのかな…とも感じた。
いやぁマジで面白い。
そしてこれ、おそらくリヴァイアスのアイデア元になってると思うんだ。
あてのない逃避行を続け、終わらない敵襲をくぐるぬける、極限状態を生きる宇宙船内の人間たちの群像劇…
というシチュエーションがかなり似ている。
リヴァイアスの元ネタが「蝿の王」らしいけど、これも参考にしていそう?
そう考えると、あちらの劇中で人型メカのヴァイタル・ガーターを発見した昂治たちが、こんなイロモノ…と笑ったのは、実にシニカルというか。考えすぎか。(イデオンをバカにする的な)
それにしても、富野アニメの人間たちって、本当に『生きてる』って感じがして凄いとしか言えない。
キャラクターが生の感情をぶつけ合う作品は素敵だ。本当に。
そのキャラクターが背負っているものを出し切るとか、誰かにぶつける姿は、そのキャラクターたちの命の輝きが見えるようだ。
そういう意味では、バトル描写のあるアニメは「バトル」という形でその過程の土台があるからいいね。
「バトル」、すなわち戦いは生きるか死ぬかだから、命のぶつけ合いに他ならない。
散る命、生きながらえて掴み取った命、そんなたくさんの命の輝きが、美しい戦闘描写ならば見えてくるはずだ。
とりあえず、イデオン16話辺りまで見た感想でした。
はやく完走して劇場版もレンタルしなければ!