虚無的なもの
勤め先が今月一杯で閉鎖される。
その為、上司から斡旋された会社へ見学に出向いている。
大きくは2社である。
今日はその1社に出向き、半ば逆求人という形であろう、その社の社長と面談をした。
業種は営業職。
営業職というとアレだが、これまでの自分の経験や、知能労働的要素も確かに想像できる内容であった。
しかし、取り巻きがもうわかっている。
その取り巻きの人たちは、苦手な人たちだ。
返答は、「考えさせてほしい」と伝えた。
別の会社。
事務員の女性から紹介された。
しかしその会社は、結局「いやいいです」と断った。
僕は受け身であった。その女性は僕と面談にこぎつけるために話をつけてくれたみたいだった。
しかし、僕は本心では乗り気でない、頭ではこれも社会見学の一環であろう、そんなことを頑張って考えつつも、乗り気ではなかった。
そうは思えども、口では「はい」と、行動ではそれに従い、履歴書のようなものを用意する。
が、最終的に、引っ張りに引っ張って、事務の女性には「すみません、やっぱり面談はいいです」と断った。
「もっと早く言ってくれればよかったのになって思ったよ」とは言われた。
とてもそうだと思う。
断ったら嫌われるんじゃないか。とか思って、断れないでいた。
結局こうしてしまった。最終的には断ったが。
僕は...何をやっているんだ?
●本当は思っていること
貯金は200万ある。概算だと、諸々生活費を使ったとして退職時には220万程度にはなるだろう。
4月以降、失業保険が出る。
僕の生活費は十数万円だ。奨学金返還猶予等ある程度使えば、半年間ほどは何もせずとも保険額の方がちょっと上回る。
その期間でおえかきしたい。ポケモンしたい。
もう、それしかない。
取り繕うのを一切やめて、もっと本音でかく。
カネがあったら遊んでたい。時間もあったらなおさら。
飽きるまでそうしていたい。今の僕は独り身だし。
この三年間、興味のもてない会社で少ない休みで働かされたんだ。
それをガマンしてお金をもらったんだ。だからそのお金でちょっとの間遊んで暮らすんだ。
というのが結局のところ本音だと思う。
遊ぶというか、自分のアイデンティティを形成してくれているものを表面化したい。
自己表現をしたくて、しきれなくてモヤモヤしていたもの、
そういうものは、時間とお金がある程度あることが確約させられた状況においては、言い訳なしに出しきることができるんじゃないか。
そう思っている。
という、自分の中の願望。
現実は、「ここの会社どう?」「仕事探しどう?」と周囲から言われる。
本音では思う。ほっといてくれと。
しかし、心配をしてくれているのだろう。
明日、別の会社に見学にいく。
後輩と一緒だ。その後輩は腹を決めているようだ。
僕は.......
心の中がぐちゃぐちゃだ。